ひとつのチーズに、時間の流れを閉じ込める。

イル＝ド＝フランスの小さな工房で、職人が静かにミルクと向き合う。

グラスフェッドの牛乳に、山羊乳をほんの少しだけ加え、味の奥にほのかな野の香りを宿します。 低温で時間をかけて旨みを引き出し、やわらかくも芯のある生地に。

口に含むとミルクの甘みが静かに広がり、やさしい香りが余韻を残します。 外皮には自然な灰色のトーンが生まれ、断面にはマーブルのような模様が浮かび上がる。 それは、自然の息づかいと職人の手が生み出す、美しいチーズの表情。

静かに香りが立ちのぼり、舌の上で溶けながら、ゆっくりと味の層が変わっていく。

最初に感じるのは、牧草を思わせる清らかな香り。 その後に、ローストナッツや熟した穀物のような香ばしさが広がり、やがてミルクの甘みとともに、深い旨みへと移ろっていきます。

やわらかな生地は、中心が少し弾力を残し、外側はしっとりとクリーミー。 噛みしめるごとに、微細な塩味が広がり、ワインの酸と交わると香りが立体的に。 まるでひとつのメロディのように、香りと旨みが波のように押し寄せては引いていく。

時間をかけて味わうほど、チーズそのものの静かな深さを感じます。

おすすめの楽しみ方

・ 冷蔵庫から出して30分ほど常温に戻すと、香りが一層引き立ちます。
・ 薄くスライスしてパンやクラッカーにのせ、はちみつや洋梨、くるみと合わせて。
・ 白ワイン、ロゼ、スパークリングに美しく調和。
・ グリル野菜やサラダに加えれば、料理にまろやかなコクをプラス。
・ コンテやグラナ・パダーノなどのハードチーズと組み合わせ、チーズプレートに華を添えるのもおすすめです。

自然のリズムと、人の手のあいだに生まれる味わいを。

Nature Kiosk（ネイチャーキオスク）は、“静かな贅沢”をテーマにした、チーズと食文化のセレクトブランドです。 フランスの小さな工房でつくられるクラフトチーズを中心に、グラスフェッドミルク（牧草飼育牛のミルク）から生まれる本来の風味を大切にしています。

私たちは、切りたてで届けることにこだわります。 チーズは生きており、カットした瞬間から香りも食感もゆっくりと変化していく。 だからこそ、できる限り“その瞬間”に近い状態でお客様のもとへ。 口にした瞬間、まるで現地のチーズショップで味わうような自然な香りが広がります。

自然と人の手が織りなす味わい、時間をかけて育まれるチーズの深み。 その静かな美しさを、食卓という小さな舞台で感じてほしいと思っています。